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目 的
位置と区域
都市構成
都市づくりの概要
研究学園地区
周辺開発地区
これからの研究学園都市
新たな展開に向けて
主要プロジェクトマップ
研究学園地区建設計画及び周辺開発地区整備計画の骨子
今後の筑波研究学園都市の整備に向けて
研究学園地区建設計画
周辺開発地区整備計画の概要
都市のあゆみ
資 料

都市づくり

●これからの筑波研究学園都市

今後筑波研究学園都市の整備に向けて<提言>
IV. 今後の本都市整備の基本的方向

科学技術研究機能の集積と整備

(1)独創的な高度先端科学技術の創造拠点としての整備  
科学技術基本計画において、科学技術振興の中核拠点として一層の育成整備がうたわれている本都市は、引き続き、独創的な高度先端科学技術創造のための研究活動の展開と、研究成果の発現を通じた世界への情報発信により科学技術中枢拠点都市(CCOE)としての役割を果たすことが期待されている。  
また、科学技術基本計画においては、公的研究教育機関や民間研究機関などの研究交流や、共同研究の一層の推進のほか、退官した研究職公務員の人材活用、兼業規制の緩和など研究人材の流動化等により、柔軟かつ競争的で開かれた研究環境の実現などを推進することとしているが、本都市の整備もこれらの科学技術政策との有機的連携を持ったものとする必要がある。また、外国人宿舎、外国人支援機関等の整備等を図ることで、海外からの研究者を積極的に受け入れ、国際的な研究交流を促進していく必要がある。  
さらに、我が国における基礎研究の拡大等に資するため、新たな高度情報通信基盤の整備や研究施設・設備の維持保全や計画的更新を行うとともに、21世紀に向け世界的水準の研究開発を可能とする高度な研究施設と最先端の研究設備の整備、さらには、民間等の研究支援サービス業の育成も必要である。  
加えて、本都市内外の若年層を対象とする新たな高等教育機関の誘致を図ることや、筑波大学の大学院を充実させ研究者養成機能を強化することなどにより、研究教育資源の蓄積を進めることが必要である。



(2)国際的研究交流機能の強化  

世界の研究情報の受発信拠点、国際的な研究者の交流拠点となるためには、科学技術・学術研究分野を中心とした国際コンベンションを積極的に開催することが期待される。また、開発途上国における研究学園都市建設の在り方、プロセス等に関する国際協力も「TSUKUBA」を持つ我が国の果たすべき重要な役割である。  
このため、その中心的役割を担う国際会議場を整備するとともに、国際会議開催の支援、国際級ホテルの整備、標識等の外国語併記による表示、まちなかにおける携帯電話を利用した都市案内システム、アフターコンベンション機能の強化など、外国人の利便性・快適性の向上を図ることにより、外国人研究者の来訪を促進し、国際コンベンションの質的向上を図ることが必要である。また、圏央道を早期整備することは、新東京国際空港とのアクセス性を飛躍的に向上させることとなり、国際研究交流機能の強化にとって極めて効果的なものとなることはいうまでもない。  また、各研究教育機関、行政機関等を統一した本都市全体のホームページ等の開設によって、情報ネットワーク上での、世界に向けた総合的な情報発信を進めていく必要がある。



科学技術集積等を活かした都市の活性化の推進

(1)新しい成長産業の創造
 
我が国トップレベルの学術研究機能が集積する本都市にとって、新しい成長産業の創造・育成は、我が国における大きな責務である。産業ニーズに基づいた研究分野に配慮するとともに、効果的かつスムーズな研究成果の移転を促進する機関を設立することなどにより、新しい成長産業のインキュベーターとしての役割を果たすことが必要である。また、研究支援サービス業など本都市の研究開発機能の活性化に資する産業の立地や、研究教育機関との近接性を活かした企業誘致の受け皿となる研究開発団地、SOHO(スモールオフィス・ホームオフィス)等の整備を推進していくことも必要である。  
また、産業の付加価値の源泉となる先端的な研究成果が、起業家により、既往の産業にはない新たなベンチャービジネスとして転化することを促進するため、研究開発者の交流を促進するベンチャー育成施設や企業等からの寄付講座に類するベンチャーラボラトリーの整備を支援することにより、都市全体のリエゾン(媒介)機能を拡充するとともに、ベンチャービジネスの支援サービス業等の本都市での充実を図ることが必要である。  
なお、これと関連して「産・学・官」の連携による学際領域における最先端研究を推進する筑波大学先端学際領域研究センター(TARA)等の研究機関の充実を図ることも重要である。



(2)科学技術の理解増進への貢献
 
若者の科学技術離れに対応し、市民の科学技術に対する理解を増進するため、科学技術資源の集積する本都市の貢献できるポテンシャルは高い。本都市内の常設展示場の公開、科学技術週間における研究所施設の公開、「つくば青少年科学フェスティバル」の開催など、既にこの面での活発な活動が展開されているが、今後更に、研究施設や研究機関の持つ常設展示場のネットワークを形成するなどして、市民や青少年に分かりやすい科学学習のスクーリングを開催していくことが望まれる。また、各研究所における見学機能を一層充実するなどにより、科学技術を見せる都市、科学技術が体験できる都市とするため、科学技術に対する理解増進、啓発普及活動、生涯学習の支援を積極的に進めていくことが必要である。また、創意工夫に満ちた先端的な都市施設の導入とその内部の公開などにより、街づくりそのものが、科学の魅力を伝える工夫に満ちた、遊び心をくすぐるようなものであることが望まれる。


(3)科学技術の農業等への還元  
本地域は、稲作、芝等の農業が盛んなところであり、かつ平地林や水田等によりすぐれた田園的環境に恵まれているが、近年、都市化の進展により、自然的地域環境の蚕食も見られる。このため、つくばの特性を活かし、本都市の研究機関と地元市町の連携協力を図る等により、研究機関での農業・生物分野等における研究成果を地域農業に活用するための条件整備を進めることが重要である。また、都市化を活かした都市型農業の推進や、都市住民、子供達が農業に触れ、農家との交流を図れるよう努めるなど、地域農業と都市住民とが積極的に交流する場を作ることが望まれる。


(4)科学技術集積活用のためのシステムの構築
 
上述の科学技術集積等を活かした都市の活性化の方向を現実のものとするためには、官・民の研究機関、大学、行政、市民、農業等を含めた産業が、互いに研究等の成果を公開し、触発しあい、新たな創造や社会・地域への貢献・還元につなげてゆく必要がある。  
このためには、従来の役割分担の枠組みを越えて、共同で、企画、調整、企業化等を検討実施するシステムの構築が必要である。これは、今後の我が国にとって先導的に必要とされるべきものであって、システム構築に関する要件と環境を備えた「つくば」において、モデル的に構築していくことが望ましい。



広域都市圏にふさわしい都市機能の集積

(1)高速交通体系の早期整備
 
つくばエクスプレス及び圏央道は、今後の本都市圏域の都市集積を促進する上で本質的な構成要素であるが、開通の遅れは民間企業等に不測のリスクをもたらし、円滑な沿線開発整備を阻害する恐れが強い。これらの整備が遅滞なく推進されるように、関係各方面において最大限の努力が払われる必要がある。また、つくばエクスプレスのネーミングについても、沿線各地域に配慮しつつ、アカデミックで、かつ田園をイメージさせるものとすることが期待される。


(2)高次都市機能の整備  
本都市は、首都圏の重要な広域拠点都市であり、つくばエクスプレスおよび圏央道の整備等によって交通の結節点となることから、広域防災拠点、物流拠点等を始めとした、新しい広域的な都市機能を積極的に整備していく必要がある。  
広域的には、本都市に集積された科学技術や都市基盤を鉄道や道路、通信インフラによりネットワーク化し、広く土浦・牛久等の広域つくば圏に拡大し、地域の特性に応じた連携と役割分担を図りつつ、圏域全体の一層の発展を目指す必要がある。さらに、都市圏内の主要な都市である土浦市、牛久市との連携を強化するため、本都市と両都市を結ぶ交通体系のあり方を再度検討する必要がある。  
また、将来人口35万人となる本都市及びこれを包含する広域都市圏の中枢拠点を形成するため、現在の中心地区および新たに開発される葛城地区の一体的な土地利用の推進等により、既存の都心地区を形成する南北軸に加えて、東西軸の形成を計画的に誘導し、業務・商業・宿泊・文化等の高次都市機能を集積させることにより、都心機能を強化していく必要がある。  
研究学園地区の中心地区においては、中央通りにつくばエクスプレスつくば駅(仮称)が新設される予定であり、駅前広場の整備や、つくばエクスプレスの導入による土地利用ポテンシャルの向上に伴う再整備および高度利用を行う必要がある。その際、主に平面駐車場として利用されている都心地区の暫定利用地や未利用地を有効に活用していくとともに、既存の施設についても建て替え時期等を考慮しつつ、再配置についても検討していくことが重要である。一方、都心地区以外の研究学園地区においても都市機能を一層充実させるため、まとまった未利用地等の有効利用を進めていく方策を検討し、その実施に努めることも重要である。  
さらに、情報化の進展に対応し、産業分野への研究成果の移転等を支援する情報化や、生活利便性向上やACCSの自主放送番組を活用したコミュニティー形成のための情報化の促進とグレーター・ワシントンに匹敵するつくば圏全域にわたる広域ネットワークとしての情報通信基盤の充実を図る必要がある。



(3)多様な交通ニーズへの対応  
近年顕在化しつつある道路交通の渋滞や、駐車場不足は、圏央道やつくばエクスプレスの整備等に伴い、都市集積の促進による交通量の増加、さらには自動車とつくばエクスプレス乗り継ぎ時の駐車需要の増加等が考えられるため、一層顕著になることが想定される。このため、都心地区や、つくばエクスプレス新駅周辺等における駐車場の整備や、幹線道路の立体交差化など、自動車交通の円滑化を図ることが必要となる。  
また、今後は、ライフスタイルの多様化に伴い、高齢者、短期滞在外国人を含めたあらゆる人々が、モビリティを確保できる公共交通機関ネットワークを形成することが求められる。さらに、つくばエクスプレスの整備によって新たに鉄道利用者の端末交通手段が必要となることから、本都市にふさわしい中心市街地内の短距離交通システムの導入が必要となる。



豊かな住環境と景観の形成

(1)環境共生型都市づくりの推進  
筑波山、牛久沼、平地林、日本の原風景ともいえる既存集落とそれを取り囲む屋敷林といった自然的・田園的環境は、計画的に作られた都市的環境とあわせて、本都市の主要な地域資源であり、生活環境の重要な構成要素となっている。このため、本都市では、自然・田園的環境の重要性と、今後の都市づくりにおいては量ではなく質の向上が重要であることを十分認識した上で、各地域固有の地域特性を活かしながら、居住環境・景観を保全・創造し、また、低利用地への植林など自然創出の努力を行うことによって、魅力ある都市づくりを進めていく必要がある。  
また、公園など自然環境を活かした都市と農村の交流拠点の整備、地域バザール等の開催や子供達の農業体験等を通じた農業従事者と都市住民との交流促進、徹底した分別収集・リサイクルを始めゴミの適正な処理、廃棄物の肥料化等を通じた本都市内における物質循環の促進、公共交通を含めた環境共生・省エネルギー構造の都市・住宅の整備など、自然・田園・都市の3資源が共生した意欲的かつ先導的な環境共生型都市づくりを進めていく必要がある。本都市の研究機関の環境技術に関する成果は、まず本都市がエコ・ライフ・モデル都市として整備されるために生かされることが期待される。  
一方、研究学園地区については、モデル都市として計画的に導入・整備された先端的都市施設、公共施設等の適切な維持管理、計画的更新を関係者一体となって行っていくことが重要である。また、研究学園都市全体の都市的空間と田園的空間とが一体感を持って、バランスある整備が図られることが必要であることから、周辺開発地区で遅れている上・下水道等の基礎的な都市基盤について、着実な整備が必要である。



(2)自然・田園・都市が調和した土地利用の推進
 
つくばエクスプレス沿線開発など大規模な宅地開発が予定される本都市においては、開発の在り方に関しても、自然・田園・都市がそれぞれの特性を活かしながら互いに調和・共生した、他都市のモデルとなるような先導的な土地利用を進めていく必要がある。すなわち、研究学園地区、沿線開発地区、周辺開発地区などの地域特性に応じ、居住環境・都市景観の創出、新しい都市型農業等の育成などを進める必要がある。また、省庁間の協力によって、自然系・田園系土地利用と都市系土地利用との総合的かつきめ細かな土地利用調整や定期借地権の活用による都市の成熟段階を考慮した土地利用の手法の導入など、土地利用政策を検討していく必要がある。


(3)つくばらしい景観と文化の形成  
本都市は、学術研究活動にふさわしい落ちついた都市環境と、豊かな自然環境の中に科学と文化、生活が調和したつくば独自の文化を醸成していくことが必要である。  
このため、つくば固有の農村景観の保全と、都市景観においても、木々の緑等と調和したアーバンデザインを考慮した風格ある街並み形成を一層目指す必要がある。  
一方で、地域に根付いた祭りや伝統芸能の伝承、外国人居住者が身につけている各国文化の交流、さらには、国の研究教育機関を中心とした研究者による地域学習支援システムの構築など科学技術を地域社会へ還元することで独自の生活文化を確立するためのソフト面の整備等も求められる。  
また、本都市の各機関が、街づくりの主体として、街に「つくば」独自の「面白さ」を加えて創意工夫をすることも一考である。


(4)多様なライフスタイルの共生  
本都市には、都市建設以前からの居住者や、研究機関関係者を中心とした本都市建設に伴う転入者、外国人研究者に加え、つくばエクスプレスの整備に伴う新たな転入者などの多様な住民が居住することになる。こうしたことから、住民各層の多様なライフスタイルに対応した住環境整備を進めていくことが必要となる。また、品格と質感のある低層の住宅の供給が望まれる。さらに、互いの個性を理解・尊重しながら交流することができる環境を創造し、街づくりへの住民の参画と多様な住民の共生の在り方を模索するモデル地域を目指していくことが重要である。  
その際、生活レベルでの情報化を進めることや、高度情報基盤の利用可能区域の拡大を進めることで情報ネットワーク上のオンラインコミュニケーションを促進したり、生涯学習、クラブライフなど人間の全人格的成長を促進する都市環境整備の充実など、オンライン、オフラインの双方での生活コミュニケーションを推進する必要がある。  
また、国際的な評価を高めるという見地からも、特に、インターナショナルスクールの充実などの教育や住宅等、家族を含めた外国人の生活環境を整備・充実し、本都市の財産ともいえる外国人研究者、留学生の受け入れを促進する必要がある。
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